日本語の歌詞だって誉めてあげたいのだ。
なんかひたすらK-POPの歌詞の素晴らしさを
語ってしまったので、調子にのってつい、
日本のPOPの歌詞についても書いてみたくなりました。
“くるり”というバンドの
『ロックンロール』という曲です。
昨年の初めまだ肌寒い立春の頃に
シングルが発売されたのですが
この1曲にはうーんと唸ってしまいました。
4ピース編成(ギター×2、ベース、ドラムス)で
イントロからしてもう涙が出るくらいカッコいい、
“にほんごのロック”を
ガツン!とキメてくれてます。
そうそう、この4ピースならではのノリ、
このドライヴ感がもぅ、ROCKなんやっ!と叫びたくなります。
それも凛とした、きれいな日本語で。
曲タイトルが『Rock&Roll』ぢゃなくて『ロックンロール』。
彼らの溢れる自信が表れているようです。
裸足のままでゆく
何も見えなくなる
振り返ることなく
天国のドア叩く
天国のドア叩く
hadashi no mama de yu
ku
nanimo miena
ku na
ru
furikae
ru
kotona
ku
tengo
ku no doa tata
ku
tengo
ku no doa tata
ku
“ku”“ku”“ru”“ru”“ku”“ku”“ku”…
uの音の“ふっ”と息をぬく感じが美しいんです。
相当日本語の言葉の聴かせ方に気を遣って
作詞してる気がしますね。
お見事!
平易で明瞭な日本語で綴られた歌詞。
いわゆる“ロック的な歌唱”、
実はステレオタイプなそれとは無縁の
岸田君のVocalの発声がすごく、いい。
言葉の一音一音を大切に
空間に置いていくような。
決して美声なわけではないけれど。
多分これは僕らごくごく普通の日本語話者の
いち代表としての声なんだ。
日本語をロックのビートにのせるには?
というのは
もう昔からの課題だったわけですが、
幾多の先人の試行錯誤を踏まえて
くるりは素晴らしい答えをひとつ、出してくれたようです。