よろぶん、あんにょんはせよ!
前回は大真面目に、日本語歌詞にはない
韓国歌謡の詩のうらやましさ加減について
語りまくりましたが、
今回もしつこく語ります。(笑)
まとめるとK-POPの歌詞では
◎パッチム(終声/子音)を活用することによる言葉数の増大
→歌詞表現のレンジの拡大
◎パッチム(終声/子音)を駆使したライム(韻)の美しさ
◎言葉が“ちぢむ”ことの効果
→リズムにのって更に言葉の歯切れのよさがUP
と、洋楽系の音にのっかった英語歌詞のような芸当が易々とできる、
ということを私はやたら、力説してるわけなんですよね…。
例えば、先頃発表された
SE7ENの日本での2ndシングル「STYLE」のカップリング曲、
「
THE ONE」。
韓国語の歌詞を見ると、
かつて『声に出してみたい韓国語』で取り上げてた
“
まうm(마음)”が、 なんと “
まm(맘)”に
縮まってしまっているやないか。
いや、
縮まってしもてるやんか。
あれ、日本語も縮まってる?…。
新曲
「THE ONE」。作者はTEDDY。
「ワヂュオ(와줘…)」、「TATOO(문신)」に続く
名バラード誕生ですね。
こんなイイ曲を日本でだけ出してたら
韓国のファン達=ペンドゥル(팬들)、絶対怒りますよね^^。
サビのところは、こう。
세상을 다 준대도
난 필요없는데
널 행복하게
만 해줄 수 있는데
널 그저 웃게
만 해주고 싶어
난
Yeah, if I could ever be the
one
セサンウル タ ヂュンデド
ナン ピリョ オムヌンデ
ノル ヘンボカゲ
マン ヘヂュル ス インヌンデ
ノル クヂョ ウッケ
マン ヘヂュゴ シッポ
ナン
Yeah, if I could ever be the
one
太字部分で韻を踏んでいるのがわかる。
만(マン)、난(ナン)、one(ワン) 、と揃ってて実に美しい。
없는데(オmヌnデ) と 있는데(イnヌnデ)も韻、踏んでます。
拙いながら訳してみると
世の中のもの 全部やるといわれても 僕には 必要ないのに
君を 幸せに(だけ) してあげられるのに
君を ひたすら 笑顔に(だけ) してあげたい 僕は
Yeah, if I could ever be the one
こりゃやっぱり、日本語に直してそのまま唄うには悲しいかな、字余りだ。
よく見ると“만(マン)=だけ”は
韻を整えるのと強調のために(だけ)使われてて、
はぶいてしまっても意味的には
たいして問題ないと思えるけど…どうなんでしょう?
私がK-POPが大好きな理由のひとつが
以上長々と見て来たように、
意味的・文法的には
日本語とすごくよく似た言葉の感覚・構造を持ちながら
発声的・音楽的にはもぅいわゆる洋楽曲を聴いているかような
音の響きの美しさを味わえてしまうからなんですよ。
ヘンな巻舌発音もいらない。
無理な語呂合わせも必要ない。
普通に素直で、美しい発音を最新のリズムにのせて
ありったけの想いを表現できる韓国語、
やっぱり羨ましくてたまらない…。