日本に最も近い街、釜山。
博多から高速艇で行けばわずか3時間で着いてしまう。
片道が13000円、往復では24000円。
これなら博多っ子にとってはある意味、
東京よりも身近な街かもしれない。
その釜山の繁華街、南浦洞(ナムポドン)の通りのすぐ下、
海岸に沿って
チャガルチ市場はある。
私が訪れたのはおととしの秋。旅行の最終日の朝のことだった。
写真は入り口に構えているオブジェも賑やかな門。
ハングルで“
釜山の観光名所チャガルチ”とあって、
続いて釜山言葉で“
おいそ、ぽいそ、さいそ”。
関西弁やとさしずめ“来てな、見てな、こうてな”
っちゅう感じやろか。
市街地から向いの影島へわたる橋をはさんで
フェリーターミナルにもほど近いという至極便利なロケーション。
つまり、釜山港は国際港湾と一大漁港という
ふたつの顔を合わせ持っているのだ。
これは正直うらやましい。
大阪だと南港あたりにドン、と魚市場があるようなもんだ。
いや街の中心に隣接してるのだからもっと近くて便利。
釜山タワーからだって歩いて行けるし。
比べるなら同じような坂の街、
神戸港の方がイメージしやすいだろうか。
ポートタワーの近くハーバーランドあたりに漁港と市場があるような。
特産の海苔をはじめどれも大きさと量が半端じゃない。
乾物とか珍しいものが並んでるのでぶらぶら散策するだけで楽しめる。
市場特有の気取りの無さで
(というか韓国のお店はどこもそうだけど)
カタコトの韓国語で店のアジュンマ達と言葉を交わすのも楽しい。
それにしても。
チャガルチへ来たからには新鮮なフェ(刺身)を
味わわずにはおめおめ日本へ帰れまい。
昼過ぎに出航する高速艇ジェットビートルの乗船時間を睨みながら
我々フェ食べ隊一行は市場の奥深く分け入ったのだった…。
〈次回後編に続く〉