韓国・韓国語やK-POPについてのピビンパプ(まぜごはん)的エッセイ集
by sungsa
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ユン・ゴンのサントラ
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これはユン・ゴンのサントラ。

と、ゆうよりは正しくは“悲しき恋歌”のサントラですな。
実はこの“悲しき恋歌”、いっぺんも見た事ないんですが(恥?)。
윤건ユン・ゴンがサントラを担当していると最近知ったもんで、
CDだけ買いに、レコード屋へ走った、と。
いや別に走らずに歩いて行きましたが。


さっきからサントラサントラゆうてますけど
最近はOSTと呼ぶのか、サントラ。
サントラゆうてもきょうびの若いリスナーには通じないかも。
ちなみにユン・ゴンとは上のジャケ写の
(この言葉もわかるだろか?…汗)
右下の隅っこに、伏し目がちに横顔で写ってるお兄さんです。


彼の音楽センスと乾いた唄声が好きなんですよ。
都会的というか、洗練されてて。
乾いた哀感と渋みと色気があって。
情緒的なんだけど、
その声に寄り添うピアノのタッチも含めて
ぴりっと抑制が利いてて。


Brown Eyesの相方だった
나얼ナオルの奔放な歌唱とは、ある意味対照的ですよね。


2002年11月に発表された彼らの2集
“Reason for breathing?”を聴くと、ユン・ゴンとナオル
2人の個性がはっきり分離して来てる様がよく分かります。
同じくR&Bをベースにしつつも
より幅広い音楽性とポップセンスを見せるユン・ゴンと
より深く、甘美なブラックミュージックに傾倒するかの様なナオル。


例えば“비오는 압구정雨のアックジョン”


ここでは
作詞・作曲そしてアレンジも担当したユンゴンのセンスが全開。
これはもぅ、韓国歌謡ボサノヴァの傑作!でしょうね。
韓国語の響きがこんなにボサにハマるなんて、驚きでした。


淡々としたギターのカッティング、
虚ろに過ぎ行く、彼女を待つ時間…。


비오는 압구정 골목길에서 그댈 기다리다가
나혼자 술에 취한밤...
너와 나의 인연이 여기까지일까...
그대 목소릴 닮은 비만 오네...


雨が降るアックジョンの通りで
来るあてのない“きみ”を待ちながら
独り酒に酔う“おれ”のモノローグ(独白)…。


その雨音に彼女の声を重ね合わせては溜め息をつくという
もぉ思い切りウェットな失恋の歌詞なんだけど
そのくせボサノヴァ風味がラテンっぽくて大陸的ってゆうのかな、
湿り加減が鬱陶(うっとお)しくなくて
風通しが良いというか、ちょうどいいんです。
でもなんかこう、微熱を帯びてるって感じで。

…何ゆうてんのか自分でもよくわかりませんが(汗)。


…つまりですね、
韓国歌謡の熱情のほとばしりを損なわずに
都会的でお洒落な楽曲として提示してみせた手腕が凄い、と。


話を戻して、この“悲しき恋歌”のサントラ、いやOSTですが
主題歌の“사랑한다면恋をするのなら”
哀しい唄にラテン系のリズムを隠し味的に使う
絶妙なセンスはここでも存分に発揮されています。
悲しみに浸りきる寸前でポップにカラっと仕上げました、みたいな。


また日本語ヴァージョンを3曲も(!)披露してくれてるんですよね。
ユン・ゴンの日本語の発声がかなり達者でいい感じ。
そして端正な“美”メロディに文語調な日本語歌詞がのっかると
何処かしら、はかなげに聞こえるのが不思議です。
韓国語オリジナルに比べてしんみり度が増している気が…。


彼が生み出す良質のメロディ。その普遍性の故でしょうか、
歌詞を日本語にしたら日本情緒な曲になるし、
スペイン語とかでも聴いてみたい気にさせますね。
それだと逆にもぉアツ〜く情熱的になりそ!
ジプシーキングスあたりにカヴァーしてもらう、とか(笑)。


彼を欧米の“ピアノマン”に例えるなら…
ビリー・ジョエルよりはジョ−・ジャクソンでしょうか。
もしくは一人スタイル・カウンシル(!)か。
下世話さが無くてスタイリッシュで幅広い音楽性、でも熱っぽい…。
いや、Brown Eyesというユニットこそが
韓国におけるStyle Council=スタカンだったのかもしれません。
ブラックミュージックを基本に様々な音楽スタイルを
韓国歌謡シーンに持ち込み、
完成度の高いポップスに仕立ててみせたところが。
その点では彼、ユン・ゴンの功績が大だったのではないでしょうか。


顔は柴田恭兵と陣内孝則を足して2で割って、
やや少年風にしたようなちゃるせんぎんなむじゃ(ハンサム)で
タレント性も高いし、滋養味のある乾いた唄声も素晴らしい。
ただやはり
彼の本質は歌手というよりは“音楽家”だという気がします。
そういえば
昨年末のHOT CHILI PAPERでのインタビューでは
坂本龍一氏と一度でいいから競演してみたい、と語ってましたし。


今後はシンガー、ピアニストとしてだけでなく、
ソングライター、アレンジャー、はたまたプロデューサーとしても
益々その豊かな才能を様々な場で発揮していくことでしょう、
ユン・ゴン。
私もそんな彼の音楽にずっと注目していきたいですね。



※追記:少々文章をいじりました。 4/8
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by sungsa | 2006-04-06 07:31 | ちょあへよK-POP
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